
このページでは藤川徳美先生の理論、プロテイン+メガビタミンの考え方と始め方についてまとめておきます。分かりやすく藤川理論=メガビタという体で話を進めますが、微妙に違っているのでご注意を。違いについては基礎知識の項目『メガビタとは?』を参照。
はじめに
このページでメガビタミンについてまとめていますが、もしまだの場合はメガビタミンに関する本をまずは1冊読んだ方が理解が早いです。1冊読むなら以下。
それと最新の第3弾。ビタミンの働きについてより詳しく載っています。
その他だとちょっと古いですが、
藤川先生の分子栄養学による治療、症例集、もしくは小西先生によるメガビタミン入門3(1は体験談、2は症状に関する話、3が糖質制限カリキュラム)。この2冊がシンプルにまとまっています。(もちろん他の書籍でもいいと思うので後半の用語&人物の項目を参照)
後半2冊はどちらもKindle Unlimitedなら無料で読めるので、他に読むならこの2冊をおすすめしておきます。
基礎知識と注意事項
まず『メガビタミン』とは?なぜビタミンをメガ量摂る、という考えになるのかはこちらをどうぞ。

生化学の知識に触れているので分からない部分は遠慮なくTwitterとかお問い合わせフォームから聞いてください。
なぜビタミンをメガ量摂るのか分かって実践してみようという方へ。まずは注意事項をじっくり読んでください。
ビタミン、ミネラルサプリの摂取は自己責任で行ってください。
人によって年齢も性別も環境も違います。摂り入れたい栄養素は当然変わってくるし、量というのも人によって大きく変わってきます。あの人が飲んでるから真似してみる…。これは量やタイミングによっては体調が悪くなる可能性が十分あります。
ちゃんと自分で調べて知識を得てから実践すること。自分の体調がどうか?というのを常に確認すること。体調悪いなって感じたときはすぐに中断すること。
自分で判断できない場合は実践しない。それでも気になる場合は詳しい専門家(オーソモレキュラー対応の病院など)に相談してから実践するようにしてください。
ビタミンの前に基本は高たんぱく
人体で水分の次に多いのがたんぱく質。筋肉はもちろん、胃や腸といった内蔵も、さらには消化酵素もたんぱく質。たんぱく質は消化吸収力にも大きく影響してきます。たんぱく質が足りていないと、せっかくのビタミン・ミネラルも消化吸収できないどころか負担になる可能性も。
なのでまずはたんぱく質をしっかり摂ることが重要です。基本となる量は
ホエイプロテイン20g(30cc)×2回
が飲めること。
プロテイン1回分20g程度が無理なく飲めるならそこから。1回分も厳しいようなら5g×3回といった少量頻回で徐々に量摂れるようにしていきましょう。
なぜ食事よりプロテインとしているのか、またより詳しい計算についてはこちら。

さらに藤川理論では同時に糖質オフも推奨。ある程度制限した方が効果は出やすいですが、ゆるい糖質制限でもいいと思います。まずは無理のない範囲から。糖質オフより高たんぱくの方が重要なので。
ちなみに高たんぱくが実践できてくると糖質欲求が抑えられ、糖質オフも無理なく進めやすいです。まずは高たんぱくを意識して。
人によっては高たんぱくと糖質オフだけでも体調劇的に良くなりますね。(奥さんがメガビタやってて夫はやってないけど、食事内容を奥さんに合わせた結果、花粉症が出なくなったとか疲れにくくなったといった改善例はよく聞きます)
プロテインのおすすめリスト
プロテインとEAAについて
メガビタミンの始め方
ビタミン、ミネラルは必ず高たんぱく、糖質オフがある程度できてから。最低でも1ヶ月ぐらい、2~3ヶ月ぐらいは高たんぱくやってからがいいですね。重度のたんぱく不足の場合は6ヶ月~人によっては1年ぐらい経ってからでないと、ビタミン・ミネラルで不調になる可能性もあります。
再度書きますが、たんぱく質不足のままビタミン、ミネラル摂って不調になる人はかなりいるので注意。プロテイン1日1回(20g)とかでは全く足りてません。たんぱく不足ダメ、絶対。
またサプリは考えるべき順番があるのでそれを解説。
1,初めに考えるのは鉄の摂取
まずは鉄。
女性の場合月経で血を失うため、まず間違いなく鉄不足です。男性の場合は基本的に不要ですが、ボクサーのような血を失いやすいタイプ、後はうつ病のような精神疾患の場合鉄不足の可能性があります。

どちらにせよ、まず高たんぱくが無理なくできていること。それと一度フェリチン値を測ってもらってから鉄の摂取量を決めるようにすると安心です。
目標はフェリチン値150。以前は100だったようですが、100に到達して止めると不調になる人も出たからということ。ちなみにフェリチンが50以下になると電子伝達系でのATP合成機能が低下するそうなので、冷えや肥満がある場合も鉄サプリである程度解消されそうです。
2,ATPブーストセット
その次はATPブーストセットの残り3点。水溶性のビタミンC、ビタミンB群、それに脂溶性のビタミンE。この3つに鉄を含めた4点をATPブーストセットと藤川先生は呼んでいます。
(いきなり結論です)
ATP激増(ブースト)、サプリメント4点セット
Nowアイアン36mg
B50コンプレックス
C1000
E400(d-αトコフェロール)鉄が不足すると、電子伝達系の機能が低下し、クエン酸回路機能も低下します。
フェリチン10程度の場合では、回復に2~3ヶ月かかります。
フェリチン30~50程度の場合では、1ヶ月程度で回復を実感出来ます。B不足(特にB1不足)では、ピルビン酸がアセチルCoAに代謝されず、クエン酸回路機能も低下します。
Cは、脂肪酸をミトコンドリアに取り込む際に必要なカルニチンを合成する補酵素です。上記に加え、Eが一押しです。
E不足があれば、呼吸で得た酸素の43%が不飽和脂肪酸の自動酸化のために浪費されてしまいます。
酸素は本来、ミトコンドリア内膜にある電子伝達系で用いられるものです。
つまり、酸素不足があれば「好気性解糖」ができなくなります。
不飽和脂肪酸の自動酸化が起これば、1)血液粘度が増加して血流障害を引き起こす、2)細胞膜やミトコンドリア膜などの生体膜の自動酸化により、酸素、ビタミン、ミネラルの吸収障害を引き起こす。
つまり、Eがあれば、酸素、ビタミン、ミネラルのミトコンドリア内への取り込みが改善します。
つまり、EはB、Cの効果を強める働きがあります。
実際、B+Cよりも、それにEを追加する方が効果が実感出来ます。
B+Cの効果が2倍になるイメージです。
処方薬のユベラは合成のdlなので効果は乏しい。
必ず天然のd-αを選択して下さい。
下図、エネルギー産生に必要なB群と鉄、脂肪酸代謝のC。それにミトコンドリア膜の酸化を防ぐEがセット。

※画像はクリックで拡大可
ミトコンドリア内のクエン酸回路、電子伝達系で必要になり、不足しやすいB、Cが優先。



ただしEに関しては動脈硬化がある場合は注意してください。健康なら400IUから。BとCは水溶性なので胃腸が丈夫になっていたら量メガ盛りしても大丈夫です。特に高たんぱくの場合、Cは多めに摂った方が体調は良くなりやすいですね。
ATPブーストセットから先は自分の症状とか、血液検査の結果見ながら足りないものを補っていくのが基本です。
ただその場合も一気に増やすと何が足りなかったのか、何が効果あったか分かりにくいため、1ヶ月毎に増やすぐらいのペースがいいと思います。(と言いつつ僕は一気に増やしましたが…)
血液検査の見方
症例別ビタミン、ミネラルの組み合わせ
ビタミン・ミネラル情報まとめ
ビタミン・ミネラル、その他の成分をまとめています。
水溶性ビタミンについて




脂溶性ビタミンについて




ミネラルについて




ナトリウム、カリウム、カルシウム:
基本的にこの3つが不足することはあまりない。ただ糖質オフでインスリン量が減ると塩分、水分の再吸収量が減ってナトリウム不足になる場合や、ナトリウム(塩分)の摂りすぎでカリウム不足になる場合はある。
その他









コエンザイムQ10
アルギニン、シトルリン
ゲルマニウム
クエン酸
重曹
その他情報



デトックスと栄養素の関係
マルチミネラルのおすすめ商品
ホエイプロテインの効果
もう一度注意事項
再度書きますが、ちゃんと自分で調べてから。やる場合も自己責任で。ヒントはたくさんあるし、最低限こてつ名誉院長のブログ『超基礎編』の記事は全部読んでからにした方がいいです。
また人によって微妙に発信している情報は違ったりします。このブログでは藤川先生の情報を中心にまとめていますが、書籍とかを読んでいくと日本のオーソモレキュラーの医師とはまたちょっと違う部分があったりしますね。
更新は遅めですが、また他の記事も追加していきます。まだ勉強中なので、もし間違っている情報などがありましたらTwitterやお問い合わせフォームから教えて頂けると助かります…!
メガビタ用語&人物&参考ページ一覧
オーソモレキュラー:
栄養を補うことで健康を維持するという補完代替医療。全国に栄養療法を実践するクリニックがある。現在の医学は先進国では栄養不足はないという前提のため考え方が異なる。
日本のページがあるので詳しくはオーソモレキュラー栄養医学研究所を参照。
欧米の食生活がベースなので藤川先生の糖質制限が入った理論が日本人には合っているはず。また日本のオーソモレキュラーは現状問題点があるということなので一応覚えておいた方がいいかも。
ライナス・ポーリング(Linus Carl Pauling):
オーソモレキュラーという単語を作った人。2度もノーベル賞を受賞している偉人。詳しくはWikipedia参照。
エイブラム・ホッファー(Abram Hoffer):
カナダの精神科医。主にナイアシンを用い、6000名以上の精神疾患患者を社会復帰させたこれまた偉人。同じ精神科医ということで藤川先生のブログでよく出てくる。
三石巌:
物理学者。分子栄養学を提唱した人物。高たんぱくとメガビタミン、スカベンジャー(抗酸化物質)の重要性を説いた人。正しい理論は100年経っても腐らない。
詳しくは著書、もしくはメグビーの三石理論研究所を参照。
藤川徳美:
このブログで紹介しているメガビタ、藤川理論の提唱者。精神科医。一応補足すると女性ではない。ダメ医者、エビデンスバカ、医師頭(石頭)など毒舌。(でもそこがいい!)実は論文100本書いてる医師としてもすごい人。詳しくは下記ブログや著書を。
ブログ:精神科医こてつ名誉院長のブログ
Twitter:藤川徳美
著者ページ(Amazon):藤川徳美
Facebookページ:プロテイン+メガビタミン
小西伸也:
メガビタグループ旧管理人で治療庵楽道経営者。メガビタに関する著書が豊富でとても分かりやすい。これら書籍から入るのもおすすめ。最近はメガビタとは距離を少し置いた方針にされているようです。
ウェブサイト:治療庵 楽道
鈴木加菜:
メガビタグループ管理人。女性と子どものマッサージ鍼灸院かな太 院長兼代表。メガビタに関する書籍も出されていて、妊婦や産後、離乳食に対する情報も。
ウェブサイト:女性と子どものマッサージ鍼灸院かな太
水野雅登:
2型糖尿病患者の脱インスリン率100%の実績を持つ内科医。ビタミンケトン療法や糖尿病以外に一般の方向け情報(冷えや肥満など)も豊富。
ブログ:医師水野のブログ
ブログ:医師水野のアメブロ
Twitter:水野雅登
パラダイムシフト好きの外科医:
藤川先生、水野先生と3人でビタミンケトン療法会を立ち上げられた方。外科医。あまり本名を出されていないようなのでここでも出さないでおきます。
Twitter:パラダイムシフト好きの外科医
山本義徳:
ボディビル界のレジェンド。筋肉博士。メガビタグループに所属されている。ダルビッシュ有、松坂大輔などトップアスリートのトレーナーも。
ブログ:山本義徳|やまもとよしのり(ボディビルダー) official ブログ by ダイヤモンドブログ
Twitter:Yoshinori Yamamoto
現状僕が情報収集している人たちということでピックアップ。他にもたくさんおられると思います。それと糖質制限に関する方(江部先生、夏井先生など)は糖質制限のページに用意します。