
このページは亜鉛についてです。期待できる効果や飲み方に関する注意点など、書籍や先生方のツイート、ページの情報からまとめています。
亜鉛について
- 重要なホルモン(テストステロン、成長ホルモン、インスリンなど)の材料となる
- 正常な細胞分裂(DNAコピー)に必要
- SOD(スーパーオキサイドディスムターゼ:生体内スカベンジャーの一種)の材料になる
- 免疫反応における情報伝達物質になる
免疫反応における情報伝達物質という点や、インスリンのα鎖とβ鎖のペプチドをつなげて安定させるときに必要になる、というのは重要な働きですね。
亜鉛に期待できる効果一覧
インスリン分泌能の改善、花粉症・アトピー性皮膚炎などアレルギー症状の改善、風邪の予防、テストステロンの増加(大量に摂取した場合)、ハゲの予防(ただしあくまで報告がある段階)、肌荒れの改善、うつ傾向の改善、水銀・鉛など重金属の解毒(デトックス)
ハゲの予防はテストステロンと矛盾しそうですが、5αリダクターゼという酵素の活性を阻害することで、テストステロンがDHT(活性型テストステロン:ハゲの原因という説)に変換されるのを防ぐから、ということです。
重金属のデトックスにも使われるので、鮪のような大型魚をよく食べる場合はサプリで摂っておくのがおすすめです。
β細胞が分泌する亜鉛の不足が糖尿病の原因 インスリン分泌が低下
インスリンと亜鉛には関係性があり、亜鉛不足が糖尿病の原因になるかもというお話。
亜鉛さえ摂れば糖尿病を防げるわけではないですが、亜鉛摂取量が低下すると膵臓からのインスリン分泌量が低下することが分かっています。特に男性は不足しやすいので、摂っておくことで糖尿病の予防、改善の一助となりそうです。
他には
女性が鉄なら、男性は亜鉛が花粉症対策のポイントです。亜鉛には、免疫の働きを直接高める作用と、粘膜の働きを高めて花粉やウイルスなどの侵入を抑制するという間接的に免疫を助ける作用とがあります。
引用:花粉症は1週間で治る!
書籍内でこう書かれていますが、糖質制限やビタミンD(とK)、Aのあとの話です。他にもAの利用効率を上げる、炎症を抑制する働き、抗酸化物質の材料になり免疫機能の向上に役立つ、と書かれています。
特に男性は精子の生成に亜鉛が不可欠で前立腺にもたくさん存在していて不足しやすいようです。実際に藤川先生や水野先生も亜鉛のサプリを摂っています。(量とサプリ名は後述)
亜鉛の豊富な食材を見てみると牛肉には多めに含まれているようなので、毎日牛肉食べまくっていたら不足しない…のかも?(現実的ではないですが)
毒性・副作用について
- 急性亜鉛中毒[49]
- 胃障害、めまい、吐き気の症状。
- 継続的な過剰摂取[49][50]
- 直接的には症状を引き起こさないが、銅や鉄の吸収阻害を起こすため、銅欠乏症や鉄欠乏症を引き起こす。これらの欠乏症が貧血、免疫障害、神経症、下痢、HDL(いわゆる「善玉コレステロール」)の血液中濃度の低下といった諸症状を引き起こす。
- 吐き気、嘔吐、食欲不振、胃痙攣、頭痛などの徴候がみられる。長期にわたり亜鉛を過剰摂取すると、銅の減少、免疫の低下、およびHDLコレステロールの減少などの問題が生じる場合がある[46]。
1日50mg(亜鉛元素としての量)の亜鉛を摂取するとかえってSOD活性が低下したり、コレステロールが高くなったという報告や、前立腺がんのリスクが高くなったという報告もあるようです。
また引用の通り、長期間(数年単位)で飲んでると銅が不足するので、割合的には10:1で銅入りのサプリを選ぶのがいいようですね。(ただ数年単位なので初期の頃は気にせず飲んで大丈夫なようです)
それと副作用ではないですが、空腹時に飲むと胃がムカムカするので食後に摂るようにしましょう。
おすすめのサプリと量

サプリに関しては海外のものがおすすめです。理由はこちら。

量については後ほどまとめるとして、まずは藤川先生の亜鉛。
Source Naturals, OptiZinc, 240錠
これより前はNowの亜鉛だったようですが、亜鉛たくさん入ってるしこれに変えてみるって記事がありました。3~5粒。
たくさん入ってるっていうのはNowのグルコン酸亜鉛とSNのモノメチオニン亜鉛の違いです。モノメチオニン亜鉛の方が多いっていうのは後から解説します。
水野先生が紹介していたのはコレ。
Source Naturals, 亜鉛, 50 mg, 250錠
水野先生は何錠というのは書かれていませんでした。こちらはアミノ酸キレートとなっています。
摂取量は山本義徳業績集では毎日摂取するなら亜鉛元素として20~30mg程度がいいとされています。副作用のところにも書いたように50mgを超えると逆に良くなさそうなので、このぐらいを目安にすると良さそうです。
この『亜鉛元素として』というのは
- クエン酸亜鉛:34%
- 硫化亜鉛:22%
- グルコン酸亜鉛:13%
- モノメチオニン亜鉛:21%
が亜鉛元素の量となります。
なので、例えば藤川先生のSN亜鉛だと1粒にモノメチオニン亜鉛30mg=亜鉛元素だと6.3mg。3粒=18.9mg、5粒=31.5mg。30mg程度ということで、藤川先生の3~5粒量はこの計算を基準にされています。
吸収率はモノメチオニン亜鉛が高く、クエン酸亜鉛が普通、グルコン酸亜鉛は吸収率が悪いようです。亜鉛の種類について書かれているページはほとんどなかったですが、日本語だとこのページがまとまっていると思います。(ちなみに水野先生のは単にアミノ酸キレートと書かれているだけ。同じ会社なので、モノメチオニンだと思うものの、値段が結構違うのを見ると別物…かも?)
ということでまとめると、
亜鉛不足の解消ならSource Naturals, OptiZinc, 240錠を3~5粒。長期で飲むなら1年後、2年後とかに銅入のSource Naturals, 亜鉛, 50 mg, 250錠に切り替える(量は1~2粒程度かな?)
のがいいかなと思います。(僕はそれで様子を見る予定です)
実際に飲んでみてどうか?量と実感について
これからなので何かあったら追記しますが、優先度の落ちるミネラルなので大きな変化は感じられないかも?
OptiZinc3粒から飲んでみたところ、数日で胃腸風邪(吐き気、腹痛、熱も?)みたいなのになりました。亜鉛だけが原因ではないと思いますが、Twitterで亜鉛飲み始めたらリバースしたっていう話が何人もあったので、刺激は強そうです。
ミネラル系は空腹時に飲まない。まずは少量からスタートするのを徹底した方が良さそうですね…。食後に1粒からに切り替えて様子を見てみることにします。
結局胃が荒れてしまったのか1粒でも腹痛になってきたんで断念。とりあえずBUNやアルブミン、フェリチンなどしっかり数値を把握してから、また始める時は別の商品で試してみようと思います。(現状亜鉛不足の症状もないし)
【19.04.12】その後カルノシンキレートの以下の商品を試しています。
Doctor’s Best, ペプジンGI(PepZin Gl)使用の亜鉛-Lカルノシン複合体
カルノシンでキレートされた胃にやさしいタイプ。医薬製剤も同じタイプで少しお高め。
成分表示を見るとカプセル2つで亜鉛元素は16mg。(L-カルノシンが59mgで合わせて75mg)20~30mgぐらい摂るとするなら、1日4粒くらい飲んでも良さそうです。健康維持なら2粒、亜鉛不足解消なら4粒という感じかな。
これだと胃の不快感は全くないですね。とりあえずこれで様子見してみるつもりです。
【20.07.05】
しばらく飲んだり飲まなかったりでしたが、5月から4粒ずつに変更。肌荒れ・乾燥肌が全くなくなったのでかなり不足していたようです。筋トレもやっているので4粒で続けて様子を見ます。
まとめ
男性は特に不足しがちなミネラルなので、免疫機能の強化や糖尿病の予防に摂取しておくと良さそうです。中々毎日食事で摂るのは難しそうなので、サプリ摂って変化あればまた追記したいと思います。
- インスリン分泌能の改善や免疫機能(風邪、アレルギーなど)に関わる
- 男性は不足しやすいので摂っておきたい
- キレートの種類があり、亜鉛元素の量で確認を
- 毎日飲むなら亜鉛元素で20~30mg
- 長期的に飲むなら銅入りのものを検討
書籍・引用ページ・ツイートまとめ
書籍一覧
マンガでわかる亜鉛の基礎と臨床ページ一覧
栄養素についてのまとめ、6.ミネラル | 精神科医こてつ名誉院長のブログ
何と、亜鉛はクエン酸回路の補因子ではなかった | 精神科医こてつ名誉院長のブログ
15、ミネラル(その1) | 精神科医こてつ名誉院長のブログ
三石先生の食事とサプリメント | 精神科医こてつ名誉院長のブログ:
スカベンジャー(抗酸化物質)を摂りまくれば高インスリンでも合併症は起こらないかもというお話。金銭的に現実的ではないものの参考に。
基礎からミネラルの勉強-1、亜鉛(Zn) | 精神科医こてつ名誉院長のブログ
ツイートまとめ
亜鉛に関するツイートピックアップ。
そこはやはり嘔気がくる人もいる。https://t.co/3AKGtPbZ5y
体質の差は大きい。 https://t.co/4d5H39xhZ2
— 水野 雅登 (@masa_doc) March 15, 2019
亜鉛で吐き気があった人に対するツイート。亜鉛自体は胃薬にもなるぐらいで刺激は強くないそう。ただ僕も吐き気が来たので個人差の問題か、それとも商品との相性か。
長年の糖尿病の場合、
最終的には、
・「素の」ナイアシン3000mg
・ビタミンD3、3万IU
・ビタミンK2、180mcg x3以上
・タンパク質は体重の2倍のグラム数
・亜鉛50mg
・マグネシウム適量
などを勧めています。まだ足りませんね。 https://t.co/sPlBnN50q5
— 水野 雅登 (@masa_doc) February 11, 2019
亜鉛のサプリメントで足がつる
長期間(3年とか)亜鉛サプリを飲んでるとなる、
くらいの感じ。基本的には銅無しの亜鉛を数年飲んでからの話。
銅は過剰症になりやすいので、
最初はむしろ銅無しの亜鉛がオススメ。https://t.co/ASw4L4cy4j— 水野 雅登 (@masa_doc) March 4, 2019
亜鉛は1日50mgくらい必要な事が多い。
3年以上亜鉛を多めに摂ったら、銅入のものを。
銅過剰症もあるので、そんなに銅は必要ない。— 水野 雅登 (@masa_doc) January 28, 2019
髪の毛に関するMNS。
亜鉛は50mgで、銅が入ったものを飲んでます。
結構、亜鉛は50mg飲まないと欠乏が解消されない例が多いです。
長期に亜鉛だけ飲むと、亜鉛が銅の吸収を阻害するので、銅不足になり神経障害などが出てきます。
亜鉛のサプリはどれもデカいのがツライ所。
これ飲んでます。https://t.co/Nkmi9oU2VR
— 水野 雅登 (@masa_doc) January 13, 2019
ミネラルは結構飲み合わせあります。
が、吸収阻害くらい。
量を摂れば問題なく吸収されます。
力押しですね (笑)
分けて飲む、とか面倒なので、量を摂れ!とよく言ってます。
亜鉛は50mg/日を摂れば、飲み合わせをあんまり気にしなくてOK。 https://t.co/PZMXx5aSJF
— 水野 雅登 (@masa_doc) February 24, 2019