
このページはNACについてです。期待できる効果や飲み方に関する注意点など、書籍や先生方のツイート、ページの情報からまとめています。
NACについて
N-アセチル-L-システインと呼ばれ、グルタチオンの前駆体。アセチルシステイン、N-アセチルシステインとも。
NACそのものより、グルタチオン(グルタチオンペルオキシダーゼも)を増やす目的で摂るものなので、グルタチオンについて解説しておきます。
グルタチオンとは
グルタミン酸、システイン、グリシンが結合したもの。タンパク質から体内で合成する。これは活性酸素の除去、解毒作用を持つ。さらにセレンと結合することで、同じように活性酸素の除去、解毒作用や免疫の強化作用を持つグルタチオンペルオキシダーゼとなる。
グルタチオンペルオキシダーゼについてはセレンのページで。

グルタチオンについてまとめているページは少ないが、ここが分かりやすい。
グルタチオンペルオキシダーゼを含むスカベンジャー(抗酸化物質)についてはこちら。
グルタチオン=グルタミン酸+システイン+グリシン。
グルタチオンペルオキシダーゼ=グルタチオン+セレン。
高タンパク食+プロテインでグルタミン酸、グリシンは十分量摂取できるがシステインは不足しがちと言うことなのだろう。
システインが多い食材は卵です。
卵1個に80mgのシステインだそうです。
ということで毎日しっかり卵を摂ってるなら、あまりNACの恩恵は感じないかも?
NACに期待できる効果一覧
(グルタチオン、グルタチオンペルオキシダーゼなどによる)癌の予防・治療、免疫強化など
グルタチオンやグルタチオンペルオキシダーゼの効果になってくるので、特定の効果を挙げるのは難しい。
風邪の予防には、Cを腸耐性用量の2/3、Aを25000~50000IU、その他E、Se、Znが有効。
風邪の引き始めには、Cを10~100g、Aを100000IU(2日間限定)が有効。
しかし、ヘレン・ソウル本のp387には、C、AよりもNACが第一選択だと書いてありました。高齢者に6ヶ月間、NAC600mg(2回分割投与)するとプラセボに比べると風邪の発症を1/2~1/3に減らすことができた。
発症しても2/3の期間で回復した。
普段からNACを500mg摂取して、風邪の引き始めには2000~3000mgに増量し、それでも効果がない場合には4000~6000mgに増量することが必要。
NACの唯一の難点は、腐った卵のような臭いがするところ。引用:風邪、インフルエンザの予防には、Nーアセチルシステイン(NAC)が第一選択だそうです | 精神科医こてつ名誉院長のブログ
一番は先生方が取り上げているように、風邪やインフルエンザの時期の免疫強化だと思います。それ以外にシミ、シワの改善とかも期待できそうですが、そこは糖質オフやビタミンC、Eをしっかり摂る方が良さそうです。
毒性・副作用について
経口摂取の際によくみられる副作用は、吐き気や嘔吐で、皮膚に赤みや痒みが出ることもある。また、非免疫性のアナフィラキシーを発症する場合もある。妊娠中に摂取しても安全とみられる。グルタチオンレベルを増加させ、パラセタモールの毒性分解生成物と結合することで効果がある。
あまり情報はないですね。が、通常飲む量だと心配は要らなそうです。
吸入するタイプのアセチルシステイン(ムコフィリン)で副作用があった例はあるようですが、普通にサプリとして飲む分には特に気にする必要はなさそうです。以下も参考に。
おすすめのサプリと量

サプリに関しては海外のものがおすすめです。理由はこちら。

藤川先生が紹介していたのはこちら。
Now社1000mgのタブレットタイプ。
水野先生が取り上げていたのはこっち。
Now Foods, NAC, 600 mg, 100 植物カプセル
同じくNow社。量が600mcgでカプセルタイプなのと、セレン、モリブデンが入っている部分で違う。
セレンを別に摂っているなら藤川先生が取り上げていた商品、セレンを摂っていないなら水野先生の方で一緒に摂るのがいいと思います。ただし増量する場合はセレンの量に注意してください。
ちなみにNACではなくL-システインという商品もあります。L-システインは美肌に、NACは解毒やグルタチオン、グルタチオンペルオキシダーゼでの抗酸化に、と違うようですね。
どっちもグルタチオンの増加に関係するものの、セレンが入っていることの多いNACの方が抗酸化目的に向いているということのようです。
飲むタイミング・量
風邪の予防には、Cを腸耐性用量の2/3、Aを25000~50000IU、その他E、Se、Znが有効。
風邪の引き始めには、Cを10~100g、Aを100000IU(2日間限定)が有効。
しかし、ヘレン・ソウル本のp387には、C、AよりもNACが第一選択だと書いてありました。高齢者に6ヶ月間、NAC600mg(2回分割投与)するとプラセボに比べると風邪の発症を1/2~1/3に減らすことができた。
発症しても2/3の期間で回復した。
普段からNACを500mg摂取して、風邪の引き始めには2000~3000mgに増量し、それでも効果がない場合には4000~6000mgに増量することが必要。引用:風邪、インフルエンザの予防には、Nーアセチルシステイン(NAC)が第一選択だそうです | 精神科医こてつ名誉院長のブログ
ということで風邪予防ならNAC500~1000mg。引き始めに2000~3000mgに増量、さらに必要なら4000~6000mgということです。
上で紹介したセレン入りだと8カプセルで200mcg(NACは4800mg)になるので、それ以上摂る場合はセレンなしで摂る必要がありますね。
セレンは過剰症が問題になりやすいので注意してください。

実際に飲んでみてどうか?量と実感について
【19.10.02】実際に飲んでみました。(当然ながら)効果はよく分からないですが、臭いはそんなに気になるほどじゃないですね。もっとキツイのかな?って思ってたけど、封を切って鼻近づけたらわかる程度。
この臭いがダメなら温泉街の硫黄の臭いは100%ダメでしょう。臭いのキツさなら、よっぽどB50の方が上です。
まとめ
風邪やインフルエンザの時期に、ということでおすすめされているNAC。普段は特に摂る必要なさそうですが、この時期は摂っておくと感染症のリスクを下げられそうです。
ニオイが気になるところなので実際に試してみた後にまた追記したいと思います。
- 抗酸化物質グルタチオンの材料になる
- 風邪、インフルエンザの時期に500~1000mg
- セレンが入っているものはセレンの量に注意
書籍・引用ページ・ツイートまとめ
書籍一覧
特になし。
ページ一覧
帯状疱疹にB+C+グルタチオン点滴が有効 | 精神科医こてつ名誉院長のブログ
インフルエンザの予防の第一選択はNアセチルシステイン(NAC) | 精神科医こてつ名誉院長のブログ
風邪、インフルエンザの予防には、Nーアセチルシステイン(NAC)が第一選択だそうです | 精神科医こてつ名誉院長のブログ
サプリで自己抗体が出来て低血糖?SH基を有するサプリや薬について。 | 医師水野のアメブロ
ツイートまとめ
NACに関するツイートピックアップ。
風邪対策のまとめ。
(1) 高タンパク食・糖質オフ
(2) NAC(N-アセチルシステイン)
(3) ビタミンC
(4) ビタミンA
(5) 各種の漢方
などなど。なお、対策していても、うつる時はうつります。
— 水野 雅登 (@masa_doc) January 7, 2019
冬の風邪対策まとめ、栄養編。
NAC、ビタミンA、Cなど。https://t.co/Sp2hqQglkR #風邪対策
— 水野 雅登 (@masa_doc) January 14, 2019
高タンパクで、
タンパク質がみちたりたら、
ビタミンAは1日10万IUまでイケます。フツーの人は確実にタンパク質不足なので1日2万5千IUまで。
NAC(N-アセチルシステイン)、アスタキサンチン、亜鉛も有効。 https://t.co/AOUMJadn1Z
— 水野 雅登 (@masa_doc) March 9, 2019
NACにセレンが入っている事が多いので、セレンの過剰症にご注意を〜。 https://t.co/ti1tFyeLwZ
— 水野 雅登 (@masa_doc) January 8, 2019