糖尿病の人やダイエットしている人は、血糖値を急上昇させないように注意しなくてはいけません。
お菓子を食べるとどうしても血糖値が上がってしまいます。ですが、食べる時間や種類によって血糖値の上がり方が変わってくることをご存知ですか?同じお菓子を食べても食べ方によって違うんですよ。
血糖値を急上昇させないお菓子の食べ方とはどのような方法なのでしょうか?
お菓子の食べ方によって血糖値の上がり方は変わる!
お菓子が血糖値を上げやすい理由は主に2つです。
- 血糖値が下がる時間に食べることが多い
- 血糖値が上がりやすいお菓子が多い
2つの理由を詳しく見ていきましょう。
血糖値が下がる時間に食べることが多い
糖質を含む食品を食べることで血糖値は上昇します。糖質が消化されるとブドウ糖が作られます。ブドウ糖は腸管から吸収され血中に入り、血中のブドウ糖が増えることで血糖値が上昇します。
だいたい、食後1時間ほどで血糖値の上昇はピークになり、次第に下がっていきます。食後4時間ほど経つと血糖値は元の値に戻ります。
ですが間食として糖質を摂取すると血糖値は再び上がってしまいます。本来下がっていく時間に血糖値を再び上げることになるのです。お菓子は間食として食べることが多く、血糖値が下がらずに高い状態が続いてしまうことから良くない、と言われているんですね。
血糖値を上げやすいお菓子が多い
糖質を含む食品を食べると血糖値は上昇します。食品によって糖質量は異なるので、何を食べたかによって血糖値の上がり方は変わってきます。当然、糖質量の多いものは血糖値が急上昇しやすいのです。
スイーツや、せんべい、ポテトチップスなど一般的なお菓子は糖質量が多いです。つまり血糖値を上げやすい食品が多いんですね。
糖質量や、食後の血糖値の上昇率を示すGI値などを参考に食べるものを選ぶといいでしょう。
GI値の一覧はこちら:GI値一覧表(pdf)
血糖値を上げやすい食品を血糖値が上がりやすい時間に食べるので、お菓子は良くないといわれているんです。考えてみれば当然ですね。ですが、逆にいえば
- 食べる時間
- 食べるお菓子の種類
に気をつけた食べ方をすれば、血糖値の急上昇を抑えられるのです。
血糖値が上がりやすい時間と上がりにくい時間がある!
同じお菓子を食べたとしても、食べる時間によって血糖値の上がり方は変わってきます。時間だけで違いが出るのなら、食べるのなら上がりにくい時間に!ということですね。
血糖値が上がりやすい時間
お菓子を食べるのに一番良くない時間は
- 食事の2~3時間後
- 夜寝る前
です。
食事の2~3時間後がダメな理由
これはすでに説明した通り。食後2~3時間後というのは血糖値が下がり始める時間です。その時に間食をしてしまうと、再び血糖値が上がり高血糖の状態が長く続いてしまうからですね。
高血糖の状態が続いても目に見える変化はありません。ですが、高血糖が続くと血管がもろくなり血管病になってしまいます。結果、全身へ必要な栄養が届けられなくなり全身に影響が出てきます。これが糖尿病の合併症です。
糖尿病で一番怖いのは合併症です。ですから食事の2~3時間後、おやつの時間はなるべく避けるようにしましょう。
夜寝る前がダメな理由
夜寝る前の食事は良くないというのはみなさんご存知ですよね。寝ている間はエネルギー消費量が少なく肥満につながりやすいからというのが理由です。
それだけでなく、血糖値が高いまま眠ってしまうと、就寝中そして翌朝の血糖値にまで影響を及ぼしてしまいます。寝ている間は起きている間に比べると血糖値が下がりにくいのです。
糖尿病の方はただでさえ血糖値のコントロールが上手くいっていません。ですから血糖値が高いまま寝てしまうと、朝になっても血糖値が下がりきらない場合があります。そして次の日に血糖値が高いまま朝食を食べてしまったら・・・悪循環というのはすぐ分かりますね。
理想は寝る前3時間、最低でも2時間は食事をしないようにしましょう。ダイエット中の方も、糖尿病の方も基本的にはお菓子は食べないほうがいいです。ですがもし食べるのであれば下記の時間帯がいいですよ。
血糖値が上がりにくい時間
では血糖値が上がりにくい時間というのはいつなのでしょうか。時間といっても何時、というように決まっているわけではありません。生活のリズムによって上がりにくい時間があるのです。
運動や活動をする前
血糖値は何もしなくても時間と共に低下します。ですが、血糖値を下がりやすくする方法があります。それは「運動」です!
有酸素運動を行うと筋肉への血流が増えます。ブドウ糖がどんどん細胞の中に取り込まれていくので血糖値が低下するのです。ですから運動をする前でしたらお菓子を食べても血糖値が上がりにくいですよ。
ウォーキングやジョギングなどがおすすめですが、掃除、洗濯、買い物など活動する前に食べるだけでも変わってきます。運動すればお菓子を食べてもOKという訳ではないですが、食べるのなら活動をする前にしましょう。
また、午後よりは午前中の方がその後のエネルギー消費が期待できるのでおすすめです。
食後すぐ
もう1つは間食ではなく、食後すぐにデザートとしてお菓子を食べるという方法もあります。その後間食をしなければ食事と食事の間の時間は空くので血糖値はしっかり下がります。
食後すぐなら食べ過ぎる心配もなさそうですね。どうしても甘いものが食べたい時は食後すぐに少量のお菓子を食べるというのもたまにはアリです。
食事の間隔が空くときはお菓子を食べてもOK!
食事の後に血糖値が正常に戻るまでにはだいたい4時間ほどかかります。ですから、食べるとしたら食後4時間以上経ってからです。そして間食をしても血糖値は上がりますので、その次の食事までも4時間以上空けるのが理想です。
つまり、昼食と夕食の時間が8時間以上空く場合は間食をしてもOKです。糖尿病の方は低血糖にもなりやすいので食事の間隔が空きすぎても良くないのです。
昼食が12時で夕食が20時以降になりそうなのであれば、16時頃に間食をするといいでしょう。
お菓子の食べ方だけでなく、選び方にも注意が必要!
今までご紹介した時間にお菓子を食べる場合でも、何を食べてもOKという訳ではありません。糖質やカロリーに気をつけてお菓子を選んでください。
- 80~160kcal(多くても200kcal以下)
- 糖質10g以下
というのが目安です。
間食をする場合、果物、ゆで卵、チーズなど足りない栄養を補えるようなものがベストです。どうしてもお菓子がいいという場合は、低糖質のお菓子を選びましょう。最近ではコンビニなどでも手軽に購入できますよ。

1日のカロリー制限がある人は間食で食べた分、他の食事で調整してくださいね。
まとめ
ダイエット中の方や、糖尿病の方に基本的にお菓子はおすすめしません。お菓子は血糖値を上げやすいからです。ですが食べ方によっては血糖値の急上昇を抑えることもできます。
- 運動や活動をする前
- 食後すぐ
- 食事の間隔が8時間以上空く時にその間の時間
に食べるのでしたら血糖値の急上昇を抑えることが出来ます。食べるお菓子によっても血糖値の上昇は変わってきます。甘いお菓子、スナック菓子などはさけて低糖質で低カロリーのものを選びましょう。
- 200kcal以下
- 糖質10g以下
というのが目安です。お菓子を食べる時は食べ方に注意するようにしてくださいね。