
このページはベンフォチアミン(脂溶性ビタミンB1)についてです。期待できる効果や飲み方に関する注意点など、書籍や先生方のツイート、ページの情報からまとめています。
ベンフォチアミンについて
脂溶性で吸収率を上げたビタミンB1誘導体。働きはB1(チアミン)と同じで、特に糖質の代謝で必要となる。

図のピルビン酸からアセチルCoAへの代謝時にB1が必要。不足するとアセチルCoAに上手く変換できず乳酸が増える。精製糖質を摂っている場合はまず間違いなくB1不足となっている。
ベンフォチアミンに期待できる効果一覧
(B1不足が関係すると推定される)神経痛、筋肉痛・関節痛、末梢神経炎、末梢神経麻痺、心筋代謝障害、便秘等の胃腸運動機能障害
効果には入れなかったが、がん治療で重要視されている。詳しくはこちら。
ここにあるように糖尿病や肝障害があるとビタミンB1が上手く働かないということがあるようなので、その場合はB群だけでなくベンフォチアミンも摂っておくといいかもしれない。
乳酸と筋肉痛、B1との関係
ベンフォチアミンを摂ることで筋肉痛になりにくい(感じがする)という報告があります。B1が乳酸の発生を抑えるからですね。
しかし、これまで乳酸が溜まるから筋肉痛になる…と言われていたものの、最近の研究で乳酸そのものが疲労物質ではないとされています。
なので厳密に関係があるのかは分からないものの、実際に体感でそう感じるということは乳酸ができることで体内が酸性に傾くから…といった具合で、乳酸と筋肉痛にはなにかしら関係があるんだと思います。(個人の予想)
それとは別に
乳酸が疲労物質かどうかという話は別として、筋肉内に乳酸が蓄積すると、筋肉は収縮できなくなります。一般的に筋肉量の0.3%が蓄積すると、筋肉は収縮不能になると言われます。
とあるように、乳酸が蓄積することで筋肉は収縮しなくなるようです。
なので筋肉痛との関係は分からないですが、運動をする人はしっかり摂っておくとパフォーマンスが上がるということですね。(藤川先生の記事によると、マラソンとかランナーから有効だという報告があるようですが、筋トレで実感できるかどうかは不明)
毒性・副作用について
情報が少ないが、特にないとされている。処方薬のページで
副作用はまずありません。あっても、胃の不快感や吐き気、軽い下痢くらいです。水溶性のビタミンなので、とりすぎてもすぐに排泄され、体にたまることもありません。
とある程度。ただしこれは25mg~100mgでの話。
ですが実際にパラダイムシフト好きの外科医先生が150mg~750mgを毎日摂られていると報告されています。問題ないそうなので、1日150mg摂るぐらいなら特に気にする必要はないでしょう。
おすすめのサプリと量

サプリに関しては海外のものがおすすめです。理由はこちら。

藤川先生が紹介していたのはこちら。
Source Naturals, ベンフォチアミン, 150 mg, 60 錠
ベンフォチアミンで検索すると一番に出てくるサプリ。150mg60錠。
僕はLEで揃えたんでこっち飲んでます。
Life Extension, ベンフォチアミン, チアミン配合, 120 ベジタブルカプセル
こちらは100mg120カプセル。
上記SNがタブレットタイプ、LEがカプセルタイプ。タブレットタイプよりカプセルタイプの方が個人的に飲みやすいんで、今後も買うならこっちかな。ただ量が違うので購入前に一応確認しといてください。
飲むタイミング・量
特になし。あくまでオプションなのでわざわざ飲む必要はないものの、飲むとしたら
健常人:
1日1錠、朝。神経難病(認知症、パーキンソン病、など):
1日2~5錠、朝。がん:
1日2~5錠、朝。アスリート:
通常は、1日1錠、朝。
試合前は、1日2~5錠、朝。
ということですね。
実際に飲んでみてどうか?量と実感について
糖質まみれの生活を送ってきてたんで、ちゃんと調べる前にB群と一緒にほどなく摂るようにしましたが、実感…はないですね。ないというか、B群とあまり期間を空けずに飲んだので違いが分かりません。
一応筋肉痛になりにくくなりました。筋トレの負荷は上がってるんですが、以前より筋肉痛はなりにくい、長引かないですね。ただB群の影響が大きくあると思うので、ベンフォチアミン単体かはよく分かりません。
今はしばらく止めてみてますが、特に変化は分からず…。ただ糖尿病の家系なのと、筋トレやスイミングを続けているので、少なくとも週1、他に激しいトレーニングの日とか、外食で糖質を摂る日とかは追加する形で継続してみます。
まとめ
吸収性を高めたB1。トレーニングをする人や、糖尿病の人は摂っておくと良さそうです。ただ優先度は低いので、B50とかを多めに摂ってる場合は特に不要だと思います。
- 吸収性を高めたB1
- 糖尿病や肝障害があるなら摂ると実感しやすいかも
- トレーニングしている人のパフォーマンスアップに
書籍・引用ページ・ツイートまとめ
書籍一覧
ビタミンのすべて: 山本義徳 業績集 6ページ一覧
ベンフォチアミン(患者用説明書) | 精神科医こてつ名誉院長のブログ
アスリートにはベンフォチアミン | 精神科医こてつ名誉院長のブログ
ミトコンドリアを活性化させる方法(プロフェッショナル版) | 精神科医こてつ名誉院長のブログ
糖尿病の重症乳酸アシドーシスのリスクとは? | 医師水野のアメブロ
ビタミン・ケトン療法(VKT)の成否を握るカギは?!VKTを成功へ導く7箇条。 | 医師水野のアメブロ
ビタミンB1増量による体感。 : パラダイムシフト好きの外科医のblog
ツイートまとめ
ベンフォチアミン(B1)に関するツイートピックアップ。
癌に良いビタミン。
ビタミンB1。
癌は代謝の乱れから悪化していく。
正常なミトコンドリアでの代謝を起こすにはビタミンB1が必須。
不足すると解糖系が働いてしまう。
— 水野 雅登 (@masa_doc) January 1, 2019
癌の場合、ビタミンB1は、1日に100〜1000mg程度の摂取が良い。 https://t.co/1y3RVmAhmL
— 水野 雅登 (@masa_doc) January 1, 2019
TCA回路に入っていく前は
「ピルビン酸デヒドロゲナーゼ」
という酵素が働く。この酵素がきちんと働くには、
B1、B2、ナイアシン、パントテン酸、αリポ酸、
が必要。これらがあって、はじめて糖代謝がミトコンドリアで進む。
— 水野 雅登 (@masa_doc) January 30, 2019