糖尿病と食事の知識

糖尿病でもパンが食べたい!どんなものを選べばいい?


糖尿病になるとパン食は避けたほうがいいというイメージがあると思います。ですが朝食などに食べたいという人も多いでしょう。菓子パンなど、糖尿病の方に良くないパンがあるのは事実です。でも、糖尿病でも食べられるパンはたくさんあるんですよ。

どんなパンを選べばいいのかこのページで見ていきましょう。

パンが食べたいけど糖尿病には良くない?

糖尿病になるとパンは控えなくてはいけない、というイメージがありますよね。そもそも、なぜ良くないといわれるのでしょうか?

パンの糖質量はご飯よりも高いの?

糖尿病でパンは控えていてもご飯は普通に食べている人が多いと思います。糖尿病になるとカロリー、糖質量、GI値などに注意しなくてはいけません。パンとご飯はそれほど違うのでしょうか?

1回に食べる量で糖質、GI値、カロリーを比較してみました。

種類 1食分の量 糖質量 GI値 カロリー
食パン 6枚切り1枚(60g) 26.6g 91 158kcal
全粒粉食パン 6枚切り1枚(60g) 25.5g 50 155kcal
ライ麦食パン 6枚切り1枚(60g) 26.4g 58 149kcal
フランスパン 50g(約2切れ) 27.4g 93 158kcal
ロールパン 60g(約2個) 28g 83 190kcal
クロワッサン 90g(約1個) 28g 70 190kcal
ベーグル 95g(約1個) 43.1g 75 221kcal
白米 150g(茶碗1杯) 55.1g 81 252kcal
玄米 150g(茶碗1杯) 53.9g 55 251kcal
五穀米 150g(茶碗1杯) 47.8g 55 232kcal

糖質量、カロリーの参照元:
全粒粉食パン | 麦のめぐみ 全粒粉入り食パン
ライ麦食パン | 超熟ライ麦入り
その他 | 糖質の多い食品と少ない食品

GI値の参照元:
主食・糖質のGI値一覧

重量には違いがありますが、1食量を想定して比較しています。こうして比べてみると糖質やカロリーはご飯類の方が多いです。種類にもよりますが、食パンやフランスパンはじめ、GI値はパンの方が高いですね。

カロリー、糖質、GI値の何を参考に食事を選べばいいのかはこちらの記事をご覧ください。

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米飯食とパン食の食後の血糖値の推移を比較したデータがあります。こちらのデータではパン食の方が血糖値の上昇が低いという結果が出ています。ですからパンが著しく血糖値を上げるとは一概に言えないのです。

ではなぜ、パン食は良くないといわれるのでしょうか?

パンが食べたいならおかずも食べよう!

糖尿病になる前は、朝食は食パンとコーヒーだけだった、という人も少なくないかもしれません。またはお昼を菓子パンや総菜パンだけで済ませるということもあったかもしれませんね。

空腹時にいきなり糖質の高いものを食べると血糖値は急上昇してしまいます。ですから、パン単品で食事を済ませてしまうと血糖値が急上昇しやすいので良くないと言われているんです。栄養バランスも悪いですからね。

逆にいえばおかずもしっかり食べればパン食でも血糖値の上昇は抑えられます。

  1. サラダなどの食物繊維
  2. 卵などのたんぱく質
  3. パンなど糖質の多いもの

という順番で食べるようにしてください。

パンは朝食に食べることが多いと思います。こちらのページでパンを含んだ洋食の朝食メニューをご紹介しています。参考にしてみてください。

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糖尿病の人におすすめのパン!

食べる順番を意識し、食物繊維やたんぱく質もしっかり摂取すれば血糖値の上昇は抑えられます。ですが糖尿病の方はパンを糖質の低いもの、GI値の低いものにするとよりいいですよ。これは白米よりも玄米や雑穀米のほうがいいというのと同じです。

先ほどもご紹介した通り、ライ麦パンや全粒粉パンはGI値が低いのでおすすめです。

<ライ麦パン>
ライ麦粉を使用したパン。ライ麦粉は食物繊維やミネラルを豊富に含んでいる。サワー種と呼ばれるパン種を使用して発行するため、酸味がある。

<全粒粉パン>
一般的な小麦粉は小麦の胚乳だけを粉にしたもの。それに対し、全粒粉は小麦の表皮、胚芽、胚乳をすべて粉にしたもの。通常の小麦粉だけで作ったパンの3倍ほどの食物繊維を含む。小麦粉における玄米のようなもの。

どちらも食物繊維を多く含むため、普通の小麦粉で作ったパンよりもGI値が低いのです。ちなみに、ライ麦粉の中にも精製した粉と全粒粉があります。

スーパーでも販売していますし、パン屋さんでも置いてあるところが多いです。どちらも茶色いパンで白いパンとはまた風味が違いますが、香ばしくて好きという人もたくさんいますよ。

自宅でパンを作っている方も、ライ麦や全粒粉を使って作ってみてください。普通のパンに慣れているとライ麦や全粒粉100%のパンは少し食べにくいです。初めのうちは小麦粉に混ぜて作ってみることをおすすめします。

以前、私も作っていたのですがホームベーカリーでも簡単に作れますよ!

ライ麦パンのレシピはこちら:
Cookpad | ライ麦パンの検索結果
楽天レシピ | ライ麦パンの検索結果

全粒粉パンのレシピはこちら:
Cookpad | 全粒粉パンの検索結果
楽天レシピ | 全粒粉パンの検索結果

スーパーやコンビニでも買える低糖質パンとは?

ライ麦パンや全粒粉パンは、一般的なパンに比べてGI値が低いです。ですが糖質量はそれほど変わりません。

糖質量を減らしたい人には「低糖質パン」がおすすめです。低糖質パンとは、小麦粉ではなく「ふすま粉」や「大豆粉」を使用したパンです。

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小麦粉の量が少ない、もしくは使用していないのでパンの風味はまた変わってきます。でも、糖質量はグッと下がって10g以下のものもあるんです。これなら糖質量を気にせずに食べられますね。

最近では糖質ダイエットブームでスーパーやコンビニでも手軽に手に入れることが出来ます。どのようなものがあるのかご紹介しますね。

ヤマザキパン 糖質控えめブレッド


6枚切りの食パン一枚で糖質6.0gです。原料に大豆粉を混ぜることで糖質をカットしています。ふんわりと柔らかくておいしいと評判ですよ!

パスコ 低糖質シリーズ


パスコの低糖質シリーズは、食パン、ロールパン、マフィン、ソーセージパン、パンケーキ、ワッフルがあります。一番糖質量が少ないのは食パンで1枚当たり7.8gです。こちらはブラン(ふすま)をブレンドしています。

ローソン ブランパン


ブラン(ふすま)を使ったパンのシリーズがでています。基本のロールパンは1個当たり70kcalで、糖質なんと2.8g!スーパーやコンビニで買えるパンの中では圧倒的に低糖質です。

ロールパンだけでなく、食パン、チーズパン、蒸しケーキ、ホイップあんぱん、ピザトーストまであり種類が豊富なのもうれしいですね。

イオン 糖質30%オフ クロワッサン

イオンでは大豆粉が入った低糖質パンのシリーズが販売されています。ロールパン、デニッシュ、クロワッサンがありますよ。ロールパンは1個当たり糖質13.9gです。

最近は低糖質ブームでさまざまなメーカーから低糖質の商品が出ています。ですが「低糖質」といっても糖質量はまちまち。糖質量をしっかり管理している人は購入前にきちんと確認しましょう。

その他、通販には低糖質のパンを専門に扱っているお店があります。毎日朝食にパンを食べたいという人は通販のパンをストックしておくと便利ですね。低糖質専門店ですので種類も豊富です!

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まとめ

糖尿病の人は、パン食はよくない、というイメージがあります。ですが、実際の糖質量はご飯よりも低いパンもあります。パン食が良くないといわれる一番の原因はパン単品で食べてしまうことです。パン食であってもサラダや卵などおかずをしっかり食べることで血糖値の上昇は抑えられますよ。

また、食パンやフランスパンなどはGI値が高いのも事実です。GI値の低いライ麦や全粒粉を使ったパンを選ぶようにしましょう。

最近では「低糖質パン」もコンビニやスーパーで手に入れることが出来ます。低糖質パンはふすま粉や大豆粉を使用しているので小麦の風味は少ないです。ですが、パンの種類によっては糖質10g以下のものもあります。これなら糖質量をグッと抑えることが出来ますね。

糖尿病でもパンが食べたいという人は、

  • おかずと一緒に食べる
  • パンの種類を変える

という方法で取り入れていってください。

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