
このページはビタミンB6についてです。期待できる効果や飲み方に関する注意点など、書籍や先生方のツイート、ページの情報からまとめています。
ビタミンB6について
ビタミンB群の一つ。ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミンとこれらのリン酸エステルの総称。特にアミノ酸の代謝に関わるビタミンで、タンパク質を多めに摂取する場合に必要になる。
ピリドキサルリン酸がAST遺伝子の発現を抑制することから、B6が不足するとASTの上昇が起こる場合がある。またホモシステインの低下に貢献するビタミンなので、不足すると動脈硬化を悪化させる可能性も。
その他トリプトファンからナイアシンを作る時の補酵素にもなる。
ただし、ここの不足は通常の話で、すでにB群を飲んでいる場合は当てはまらないと考えておそらく大丈夫。
ビタミンB6に期待できる効果一覧
統合失調症、小児自閉症の改善、大腸がんリスクの軽減、腎結石の予防、(高たんぱく食が原因の)ASTの上昇
と、いくつか挙げましたが、基本的にB群として摂るため、ここで挙げた効果を期待して摂るものではないでしょう。通常B50といったB群全体で摂るのが基本です。

B6を摂るとすれば、最後に書いたAST(GOT)が悪化した場合。肝臓なので自覚症状はおそらくないため、検査で引っかかった場合にB6単体を検討するといいでしょう。
AST(GOT)とB6の関係
先に書いたようにB6不足でASTが上昇します。これは、ピリドキサルリン酸がグルココルチコイド受容体と結合することで、AST遺伝子の発現を抑制する、という働きを持っているため。要するにB6が不足するとASTが増えるのを止められず、その結果ASTが余計に増えてしまうということですね。(多分)
さて、じゃあASTってそもそも何なのか?ですが、ASTというのはアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼという酵素の一種で、余ったアミノ酸から『アミノ基』を取り出し、他のアミノ酸にする働きを持っているようです。余ったアミノ酸から他のアミノ酸を作り出すのがASTの働きですね。
通常、ASTが高い=心臓や肝臓の細胞が壊れてASTが漏れているからかも?となるため、心臓や肝臓に異常が起こっていないか再検査になります。
ASTのみ上がっている(ALTが相対的に低い)場合はB6摂取で様子を見てください。ALT(GPT)も上がっている場合、ナイアシンを飲んでいないか確認を。(飲んでいるなら5日ぐらい前から止める)
それとB6とは関係ないですが、前日に激しい運動をすると壊れた筋肉細胞からASTが流れ出て異常値を出す例は多いようです。トレーニーは要注意。血液検査前日は激しい運動は控えましょう。
B6が不足した場合
インスリンの分泌低下、アミノ酸吸収低下、かゆみ、浮腫性湿疹、皮膚炎、貧血、虫歯、下痢、食欲不振
EAAを飲んでいると(高タンパクによる)B6不足は起こりえます。ただEAAの場合はそれ以外の要素も大きいのでB6単体を追加すれば解決するかは分かりません。
毒性・副作用について
B6は他のB群と同様、水溶性ですので過剰摂取の心配は要りませんが、あまりにも超大量(一日に数千mg)を数ヶ月に渡って継続摂取した場合、神経障害などを引き起こす可能性があります。
ということで普通にサプリで摂る量なら気にする必要はないでしょう。ちなみにメガビタグループ管理人の小西先生はB群とは別に1日1000mg摂られているようです。
おすすめのサプリと量

サプリに関しては海外のものがおすすめです。理由はこちら。

藤川先生はB6単体については特に取り上げていません。
Source Naturals, B-6, 500 mg, 100 錠
ソースナチュラルズ社のB6。タブレットタイプ。
メガビタグループ小西先生は500×2回らしいのでおそらくコレ。カルシウムも含まれているので、高たんぱく食でこのB6を飲む場合はマグネシウムもしっかり摂っておきたいですね。
Life Extension, ビタミンB6、250mg、ベジタリアンカプセル100個
こちらは250mgでカプセル。タブレットタイプが苦手な人に。
調べましたが、B6単体で高用量のは少ないです。100mgぐらいが多いので、しっかりB6摂る場合はこのあたりで。
飲むタイミング・量
特になし。(情報自体少ない)
メガビタグループの小西先生が500mg×2で摂られているようです。1000mgは多い気もするので、まずは500mgで様子を見てみるといいと思います。
実際に飲んでみてどうか?量と実感について
B6単体で摂っていないので分からず。
まとめ
たんぱく質の代謝に関わるB6。高たんぱく食をやっていて血液検査で引っかかった場合に単体で摂ることを考えるといいでしょう。
- アミノ基転移反応に関わるビタミン
- B群で摂っていれば基本的に追加する必要なし
- 高タンパク食でASTが上がった場合に1000mgぐらいまで追加を
書籍・引用ページ・ツイートまとめ
書籍一覧
ビタミンのすべて: 山本義徳 業績集 6ページ一覧
栄養素についてのまとめ、4.ビタミンA、ナイアシン以外のB群 | 精神科医こてつ名誉院長のブログ
統合失調症に対するB6治療 | 精神科医こてつ名誉院長のブログ
12-2)、狂気の原因はいったい何か? ビタミンは複数の意味で命を救うかもしれない | 精神科医こてつ名誉院長のブログ
4-14)、 ビタミンB6が大腸癌を軽減する | 精神科医こてつ名誉院長のブログ
ツイートまとめ
ビタミンB6に関するツイートピックアップ。ただ特に必要なものではないので、ツイートはこの2つのみでした。
ご意見「ナイアシンを大量摂取すると、ホモシステインが増えて、血糖値上がるよ」
回答「ビタミンB6、B12、葉酸とともにナイアシンを摂れば、ホモシステインは増えません。」
— 水野 雅登 (@masa_doc) January 10, 2019
https://t.co/L79mOkaDhHトリプトファン
「トリプトファン(Trp)は9つの必須アミノ酸の1つで、毎日の食生活の中で摂取しなければなりません。」
「トリプトファンにはビタミンB3の生産に不可欠であり、また、変換酵素の生産にはビタミンB6、亜鉛、ビタミンCが必要です。」
— 水野 雅登 (@masa_doc) June 7, 2019
おっと、ビタミンB6不足の場合は?について追記。
B6不足は最大で、500mgを1日2回必要な場合も。
で、B50中のB6は50mgで、B75中のB6は75mg、です。
これもやっぱり他が原因の事が多いですけどね・・・。
— 水野 雅登 (@masa_doc) February 17, 2020